川辺の樹
(ペン、色鉛筆)
正月はつい先日と思いきや、今年ももうひと月が経とうとしている。
前日は雪の予報が出ていたので家にこもっていたら、予報は外れた。
一日無駄にしたと、この日は寒晴のなか外へ出かけた。
2時まではセガレのサッカーの応援、
前半はやつら寝ていたか、立て続けの失点、
その後徐々に目覚めて攻め続け、あと一歩で逆転というところで試合終了。
同点弾はセガレが決めたこともあって、気分が高揚したまま多摩川へ流れた。

チャリで走りながらゆっくり構図を探すつもりが、
この日の河原はひときわ冷える。
さっさと土手から河原へ降り、目についたところをすぐに描きはじめた。
冬のさえた陽に照らされる一本の樹という、変わりばえのしない構図だ。
北風に揺れる樹の穂先が、空をなぞる丸みをペンで追う。
雀に似た鳥がたくさんやってきて、目の前の樹に止まった。
冷たい風を避けてか、画面向かって左側、風下側の枝に集まっている。
三分の一ほど描き留めたところでジョギングする人に驚き、
鳥たちはいっせいに飛びたった。
鳥の数はそこで止まっている。
葉が落ちた枝ばかりの川辺で鳥たちは夜、どこで羽を休めるのだろう。
気がつけば日は暮れ、時計を見たら5時を過ぎていて、あわてて帰路についた。
今日の相撲中継は見逃せない。

あらゆるところで言い尽くされているけれど、
それでもなお初場所の琴奨菊関の優勝は感動的だった。
とりわけ、中学以来のライバル豊ノ島との対戦と、
優勝が決まったときに肩をたたき合って喜ぶ二人の姿に泣けた。
力士を見ていて「青春」という言葉を思い浮かべたのは初めてのような気がする。
「日本人力士による10年振りの優勝」などはどうでもいい話だ。
厳しい稽古を経て土俵に上がる時に、日本人も外国人もない。
素晴らしい優勝だった、それだけでいいはずだ。
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Tag:Landscape Paysage 風景画

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