表参道の舗道(ガッシュ)

古い画材箱の中に、ガッシュの絵の具チューブがどういうわけか、
イエロー系の3本だけが入っていた。
かなり前に購入したはずだがまだ一度も使っておらず、
何のために買ったのかも思い出せない。
どうして黄色だけだったのだろう。
このままだといずれ固まり、捨てることになってしまうので、
先月から少しずつ買い足し、
使い慣れた色のセットがそろったところで一枚描くことにした。

ガッシュ(不透明水彩)といえばポスターカラーがまず思い浮かぶけれど、
それなら安いのに、GOUACHEと書かれた絵の具チューブはなぜか高くなる。
ともかく学生時代からは卒業したいので、
メーカーは混じるが「GOUACHE」で買いそろえた。
メインはホルベインで、そろわない色や高い色は安いニッカーや、
元々持っていた透明水彩で代用する。
絵の具としてはポスターカラーと同じなので、乾くのも固まるのも早い。
固まると透明水彩のように水ですぐに溶けないから、
チューブからひねり出した絵の具は余っても捨てることになる。

表参道に用事があり、これはその帰りに歩道橋から見た風景だ。
めったにこのケヤキ並木の下を歩くことはないけれど、
かつてはこの街に勤務先があって、毎日のように見上げていた日々もある。
バブルが弾けて間もない頃だけれど、まだまだ時代はのんびりしていた。
久しぶりにやってきたら、原宿駅前にあった表参道をまたぐ歩道橋がなくなっていた。
東京は街並みの変化がおそろしく速い。
しかし、歩道橋がなくなるとは思わなかった。
かなり昔からあった大きな歩道橋で、いろいろ想い出のあるところだった。
あたりまえに存在したものというのは、
なくなってしまえば潔いほど跡かたもなく痕跡を消し去る。

初めてガッシュを使ってみるとこの画材は、
透明水彩ほど神経質にならず、どんどん色を置いてゆける気軽さがうれしい。
仕上がりがフラットで色が明るい。
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Tag:Landscape Paysage 風景画

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