秋の校舎
(ガッシュ)

映画の仕事でご一緒した翻訳家の方にお知らせをいただいて
南アジアの映画上映会へ、その人の母校の大学ホールへ出かけた。
中央線武蔵境駅で西武多摩川線に乗り換える。
東京の郊外にあって鉄道は今も単線だ。
結婚するまで住んでいた田無は通勤の西武線の終電が早かったため、
帰りの遅いときにはJR武蔵境駅からタクシーで帰宅していた。
友人も何人かこの町に住んでいて、利用したのは主に深夜だったが、懐かしい。

驚いたことに、武蔵境の駅も単線の多摩川線も高架になっていた。
そこから多摩川線に乗って二駅目に、会場の東京外国語大学はある。
関西にいた頃から知っている歴史ある大学だから、
さぞかし重厚な構内風景だろうと期待して出かけたら
意外にも真新しいモダン建築のビルのような校舎が建ち並ぶキャンパスだった。
西日があたった新しい校舎の白い壁と
落葉してうっすらと秋色の葉の残る枝の対比がとても美しかったので
上映時間までスケッチブックを開いて描いていた。

休日なので人は少ないが、あちらこちらで学生の会話の輪ができている。
ホールの中のカフェがまたおしゃれでエアコンもよく効いている。
大学構内はひろく建物は高層で、一つの街のように見える。
入るのには難しい学校のはずだけれど、そんなに学生の数は多いのか。
こういうキャンパスを見ると、自分も同じような環境で学んでみたかったと思う。
しかし通ってみれば環境なんて空気みたいなものかもしれない。

映画は「神に誓って」という米国9.11テ ロを挟んで時代に翻弄される
パキスタン人のイスラム教徒の家族の姿を描いた作品だった。
168分と長く、重いテーマの作品にどれくらいの人が集まるのだろうかと
少し心配もしていてのだけれど、500人収容のホールは主に若い人で埋まっていた。
2007年の作品で、当時も今もアメリカでの公開は難しそうな作品だけれど
実際はどうだったのだろう。
商業ベースには乗るはずもなく、
上映機会の少ない南アジアの映画を広く紹介する意義は小さくない。
次回は二週間後の12/10(土)にある(映画は替わって入場無料)。
関連記事
スポンサーサイト

WHAT'S NEW?