Think different.

 06, 2011 20:49
Steve Jobs

昨日までiPhoneの新商品が出たというニュースが
この日本のマスコミを席巻していた。
堅い報道番組を含む、ほぼすべてのニュース番組で
ケータイ電話の一商品の発売を熱狂的に伝えるという異様ぶりに
ケータイやゲーム嫌いの私など冷ややかに見ていたものだ。
一夜明けて、
そのiPhoneのメーカーの代表の死を、それ以上の大きな扱いで伝えている。
スティーブ・ジョブズ氏の死の重さは
iPhoneの発売などとは比較になるはずもない。
彼がいなければ今、世界にインターネットもなかったのだと
乱暴に言ってしまおう。
言い換えると、
パソコンがなければ現在、インターネットは意味を持たなかった
あっても我々が扱えるものではなかったということだ。
・・・・

デジタル機器の好き嫌いに関係なく、
エジソン以来、文明国の生活に最も影響を与えた人物はジョブズかもしれない。
(これも乱暴か)
かつてiMacが出現したとき工業デザイン界は世界の隅々に至るまで
たいへんな影響を受けた。
今も世界で最も影響力のあるデザインは(広告も含め)Apple社のそれである。
当時、碑文谷ダイエーの電機製品売り場で、
iMacと同じツートンカラーに配色されたスケルトンデザインの
「こたつ」が売られていたのを私は覚えている。


ところで現代においては、発想した人物こそが発明者と言っていいはずだ。
ジョブズ氏はパソコンを作り、デジタル携帯プレーヤーを作り、
スマートフォンを作った。
ものだけではい、うちのセガレたちも彼が創業した
Pixerのアニメが大好きだ。
とくに前2者のMacとiPodは大きい。
パソコンがなければインターネットは一般人には意味がなく
iPodは持っていない人もいるけれど、
これは音楽業界の商売の構造を変えてしまった。
ソニー元社長の出井伸之氏はiPodが世に出たとき、
その意味、ネットとの関係が誰も想像できなかったという。
私もウォークマンと使い方は同じだろう、
どうしてソニーがこれを作らなかったのか、くらいに思っていた。

私の普段の仕事に限っても、
デザインの仕事では誰もがMacを使っているが
これの出現によって仕事の進め方は、良くも悪くも全く変わった。

大手精密機械メーカーに勤めていた友人は、ジョブズ氏について
「かつての「ソニー」という革新的なメーカーを
 一人で演じてきたような人物」とメールしてきた。

強い企業と、革新的な企業とは違う。
簡単に言えば前者が松下電器(パナソニック)であり、
後者がソニーと言えるかもしれない。
前者は質の高いよい製品を、安く作る。
後者は見たこともない製品を作る。
盛田昭夫、井深大、大賀典雄らが亡き後、
ソニーがたどった下り坂は誰もが知っているとおり。
それぞれ商、工、芸に才能を発揮したが
ジョブズ氏はそれをひとりで兼ね備えていた。
私はそのうち最も重要なのは「芸」、つまり
音楽、デザインを包括して考えるアート的な発想であると思う。
音質にこだわり、(音楽のある)生活スタイルを発想して
ウォークマンを生んだのは音楽家だった大賀氏であり、同様に
ジョブズ氏のなかのフラワーチルドレン世代の部分、
音楽とファッション、Love & Peaceが生活の一部であり、希望だった時代が
発想の原点だったはずだ。


日本の作るものが売れないといわれて久しい。
原因は根が深く、時間が解決したり、
勉強して解決するものではないと、独断で確信している。
ものがあふれる時代、もうこれ以上新製品は必要ないとの声は多いけれども
これから新たに生み出すものは、「もの」だけではないかもしれない。
ジョブズは確かに「もの」を作ったが、
それによって生まれたのは「新しいコミュニケーション」である。
現に私は今、こうやって自宅にいながら
世界中の誰かに向けて発信し、また逆にコミュニケートしている。
こんなこと、20年前は考えられなかった。


自分の生活、そして人生の中で大事にするものはなにか、
それを子どもに語りかけ、自らに問いかけてみる、
新しい明日はそこから始まるのではないだろうか。

世界初のパソコン(Apple II) 
マッキントッシュのかつてのキャッチコピー(宣伝文句)
「Think different.」
  発想を変えてみよう。

これは企画会議でアイデアをひねり出すコツなどを言っているのではなく、
「あなたの人生を一度見直してみよう」ということかもしれない。
そしてスティーブ・ジョブズ氏の言葉を最後に添えて・・・

 諸君、内なる声に従って、生きよう。
スポンサーサイト

COMMENT 4

Mon
2011.10.17
21:07

タブロウ #3h4yWL0g

URL

Takiさん、こんばんは。
コメントと情報をいただきまして、ありがとうございます。
私は普段デザインの仕事をしていて、プライベートで油絵を描いています。

長野は東京からは遠いですが、以前は北アルプスへ山登りに何度も行きました。
五竜から針ノ木への縦走は忘れがたい思い出です。
また、夏休みにはキャンプ旅行へ遠出しています。
もし機会がありましたら、ぜひ戸隠れキャンプ場から池へ訪れてみたいと思っています。
貴重な情報、ありがとうございました。
山岳写真も多くお撮りになっていますが、お気をつけください。
これからもいい写真を撮ってくださいね。

Edit | Reply | 
Mon
2011.10.17
20:42

Taki #PMhDjkSE

URL

初めまして

タプロウさん初めまして

Takiの写心伝を見て下されコメントまで
ありがとうございます ☆⌒(*^∇゜)v

タブロウさんは画家さんなのですね(*^_^*)
お褒め頂いた写真は長野県信濃町柏原の古池で撮影したモノです。

戸隠キャンプ場の隣でクマさんが出てきそうな寂しい
山道を一人で登っていき初夏にミツガシワの花を撮影
しに行ったとき珍しい水門だったので撮影してきました。

Edit | Reply | 
Sat
2011.10.08
20:03

タブロウ #3h4yWL0g

URL

のまどさん、こんばんは。
自分がMacユーザーなので少し騒ぎすぎたでしょうか。。^^;

私はパソコンは使っているくせに、ケータイはまったく苦手です。
他人にはなかなかそれが理解されませんが、ひと言で言うと
自分にはどこでもかかってくること、
他人にはどこでも会話されることなんです。
これは言い換えると、自分のプライベートを犯されること、
他人のプライベートを押しつけられることに尽きます。
皆さんは平気なようですが、私はこれがちょっと耐えられません。
そのせいで「やっかいなひと」と思われています。
確かに便利な時はあるんですけどね。

ネットはたしかに情報の選択力がたいへん重要で、
一般市民にとってはある時には最も重要な情報源であり、
ある時には武器にさえなります。
震災、原発事故時にはその正の面を思い知りました。
ネットがなければ小出裕章さんは今、どれくらいの人が知っていたかと思うと
ネットの恩恵を思わずにはいられません。
反面、負の面はこれも同様で、物事はプラスの面が大きければ大きいほど
同じくらいのマイナスの部分があります。
自分の武器になるものは誰かの武器になり、
それは自分たちに向けられる可能性もあるからです。
受け入れる時にはその覚悟と理解が必要ですね。

アメリカの金融街で今起こっているデモも、
ネットがなければこれほど早く、大きくはならなかったでしょう。
年初の中東におけるものはもっと顕著な例でした。
アメリカで起こっているデモの原因である「格差」はこの日本にも同じ構図があり、
日本でも起こってしかるべきだと思いますが・・・起こらないでしょうね。
のまどさんがおっしゃっていたように
個人がデモに参加することによってアメリカでマイナスにならないものが
この日本ではマイナスになりうると、
やっても無駄だと、日本人は思うでしょう。
日本で起こるなら、リーマンショック後の派遣社員切りの時に
すでに起こっていたはずです。
デモに行動を移す文化は70年代に失っているのではないでしょうか。
私は金融街の若者の行動を強く支持しますが、日本では起こらないでしょう。
貧困状態にあえぐ若者が半数に及ぶというのに。。。
日本の金融業界、大手製造業界らは今、ほっとしているのではないでしょうか。
なにか悔しい気がします。

Edit | Reply | 
Sat
2011.10.08
17:29

のまど #-

URL

独創

タブロウさん、こんにちは。

ウチの家族でボクだけケータイは持っていません、あまり必要じゃないし、、。
パリに行く時は次男のを借りて言っています^^;。

そんなアナログな油彩作家なのでパソコンを使いこなしてるには程遠いですが、それでも無くなると生活が立ち行かなくなります。
こんなボージョレの山で外界と繋がってるのはインターネットだけです。

私にとってインターネットは受け手から発信者に変わる可能性が全てかな?。

それとインターネットの中の様々な情報をどう選ぶかも試されていると思います。

話は変わりますが、現在アメリカでデモが起こっています、昨日あるコラムで読みましたがあちらでは逮捕されても就職活動には妨げにならないそうですね。

個人の思想と自由が保障され、ダイナミズムの無い社会からは新しいモノは生まれないでしょう。

何も独創性が必要なのは芸術の世界だけでは無いようですね。

Edit | Reply | 

WHAT'S NEW?