「西日の中の肖像」

 20, 2012 12:08
西日の中の肖像(油彩、F6)

パステルが面白くなってそればかりに集中していたら、
筆を持たずにあっというまに半年以上が過ぎていた。
イーゼルはもちろん、立てた筆にもホコリがついていて、それをまず払うことからはじめる。
約7カ月ぶりの油彩画で、モデルになるのをいやがる妻(いつも)をなだめながら、
気持ち新たに二枚、それぞれ3日ほどで描き上げた。
「画なんてくだらない」と思っている妻の表情はまったくストレートに出るものだ。
これは二枚目だけれど、1枚目はどうやら失敗していたようだ。

私が静物や肖像を描く時におおむねいつも定位置にしているのは、良い西日が入る子ども部屋で、
光線は良いものの引きが1mもないため、
たとえばこの画だと首のところを境に顔は見上げ、体はやや見下ろすことになる。
そのせいで、画がやや不自然な遠近法になっている。

三日目、ほぼ仕上がって細かい修正をしていたら、見ていた次男坊が
「もういいんじゃないの?僕だったらもっと大胆に描くけどな」とアドバイスしてくれた。
そうか、そうだな。大胆にいかないとな。
そう言って私は頭をかく。


ところで学生時代、自画像を除き三度肖像にチャレンジしたことがある。
二回はまったく失敗して半ばで放り出し、
三回目は当時の私と同じく浪人中(ただし教職浪人)の友人を暇にまかせてモデルに引っ張り出した。
なんとか完成したのはその一枚きりで、当時はいったいどうして描けなかったのだろうか。
風景も同じで、こちらはスケッチが少しあるだけで画としては一枚も完成していない。
やり直しのきく油絵具を得て、筆が自由になったのかもしれない。
もっと大胆に描かないと、子どもにはそう言われている。
しかし一般に「大胆に描いてみました」と説明付きの作品は、荒っぽいだけの未完成を感じることが多い。
自分自身においてもよほど気をつけないと同じ轍を踏んで気がつかない危険性がある。
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Tag:肖像画 Portrait 妻の肖像

COMMENT 2

Mon
2012.08.20
15:14

タブロウ #3h4yWL0g

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hananoiroさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

感想を持ってくれているというのはよく見てくれている、ということでもありますね。
どんな感想だろうと率直なものはうれしいものです。
逆に困るコメントは
「じょうずだね」「私に似てない」そして
「これ、売れるの?」です。

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Mon
2012.08.20
14:45

hananoiro #-

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こんにちは^^
奥様の肖像、素敵ですね!
絵にご興味のない奥様も納得されたのではないでしょうか。
青い色の服と茶系のバックの組み合わせもきれいですね。

絵を描いていない誰かからの何気ない感想が
とても的を得ていることってありますよね。。
私の場合、実家の母の一言がとても気になったりしています。

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