「橋のたもと」

 21, 2014 11:46
橋のたもと(インク、色鉛筆)

いろいろ用事を済ませると午後3時を過ぎていた。
多摩川まで自転車で30分ちょっと。
とばすマウンテンバイクはセガレのお下がり、
前輪のタイヤの山がなくなり、白い繊維がところどころ見えてきているのが気になる。
多摩川にかかる橋のたもとから半径数百mほどの範囲内で今まで何枚も風景を描いてきたが、
今日はそのたもとそのものを描くことにした。
そこには橋を架け替える前の風情が残ってはいるが、この位置からだと新旧の断層が痛々しい。

先日画材屋の色鉛筆コーナーをのぞいてみたら、
最近の専門家用色鉛筆はメーカーも増え、しかもほとんどが水彩色鉛筆になっていた。
着彩した紙面を水で溶かしてのばすという作業は、
パステルを指でこすってぼかすのと似ている作業だろうか。
そういうふうには使わないけれど、
この色鉛筆は練り消しで色を取りやすいのは助かる。
通常の水を使わない着彩方法でも、芯の素材が柔らかいせいか混色がしやすい。
子ども用の12色セットで何でも描けると思って頑固に使ってきたけれど、
セガレたちに買ってやった36色セットがホコリをかぶっているのでこれを使ったら、
夕暮れ時、時間との勝負の時間帯にはえらく便利だった。
混色に時間のかかる色鉛筆の場合、やはり色数が多いと作業が早い。

少し古いタイプの橋は「たもと」が広くなっていたり、
橋の中ほどの部分がちょっと出っ張っていて、
ひと休みするスペースが設けられていることが多い。
奈良の実家近くの大きな池に架かる橋にも、遠くパリはポンヌフの橋にも
橋の途中10メートルおきくらいに踊り場のような所があった。
機能一辺倒の橋に見慣れていると飾りのようにも見えるが、
そこから釣りもできるし、
ここでただぼーっとしてても、何となく自分が絵になっているんじゃないかと思わせるような、
ともかく不思議なスペースだ。
むろんあったほうがいい。
しかし好事魔多し、ときにはそこから飛び込んでしまう人もいるかもしれない。
ここ多摩川に架かる橋の「たもと」では、
散歩やランニング中にここで足を止めて川面をながめたり、
夕暮れ時にはスマホで日没の風景を撮影したりする人を何人も見かける。
みんな見事に同じ方向を向いている。
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Tag:Landscape Paysage 風景画

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