師の壁ギャラリー

 01, 2011 13:33
師のスクラップ

話が前後するけれど、
先日肖像画で描いた師の宅にうかがったときのこと。

氏は本をよく読み、映画もビデオだがよく見る。
しかし読んだ本は捨ててしまい、ものをほとんど持たないので
部屋はいつ行ってもがらんとしており、
置いてあるものも位置もほとんど変わらない。
部屋にあるのはテレビとたばこ盆、そして分厚い無垢板のちゃぶ台だけ。
そしてお気に入りの絵などの美術記事を切り抜いて留めた壁は
氏のスクラップ帳であり、マイギャラリーでもある。
・・・・
奥の壁に貼られていたのは、氏の目にとまった新聞30段(見開き全面)の広告だった。
それ以降、メガネにかなったものがなかったのか、今年も同じものが貼られていた。
上の写真はその左側の壁であり、こちらは日頃、目にとまった絵や写真が
気の向くままピンで留められている。
この壁スクラップは氏の好奇心の向く方向を示していて
私にとって氏の心の内を見て取れる「窓」なのである。

昨年来た時には奥に見える萬の「裸体美人」が一番上に貼られていた。
気になった私は、翌日図書館へ行き
再度じっくり大判の画像で食い入るように見た。
その後、近代美術館で実物にも対面した。(意外に大きい)
萬鉄五郎
この壁から私の世界が少し広がったわけである。

ちなみに日本のフォーブ黎明期の傑作、萬鉄五郎の「裸体美人」は
彼の美術学校の卒業制作だそうだ。
その早熟ぶりに舌を巻く。
しかし、翻ってみれば、
以後の彼は、このバリエーションである、とも言える。


氏の好きな番組は「なんでも鑑定団」、
美術品関係が出てきた時に連れ合いの人と
その真贋を言い合うのが何よりの楽しみなのだ。
驚くことに氏の的中率はほぼ100%、
画面に映った瞬間にだいたいわかるということだ。
その基準は作品の「本気度」という、
ちょっと禅問答的なものだったりする。
「毎週一緒に見ているうち、
 あれ(連れ合い)も的中率が上がってきたんだよ」と嬉しそうに話していた。

ところで、ちょっと左へ目を移してみると
こんな動物たちの写真もあったりする。
新聞の動物

すでに貼られてから数年が経過していると思われるこの黄ばみ。。
だからといって、はがして捨ててしまうのにはばかられるこの笑顔(?)。。。

男はタフでなくては生きていけない
しかし、やさしくなくては
生きている価値がない、

のだよなぁ。

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