ドイツとフランスの執念

 15, 2015 00:56
先日ドイツで亡くなり、国葬されたワイツゼッカー元大統領のことを
なぜ日本であれほど大きく伝えられたのか、よくわからなかった。
それで歴史上屈指の名演説といわれるワイツゼッカーの「荒れ野の40年」を
要約ながら読んでみた。
そして、本当に感動した。
本当は全文読んだ方がいいのだろうけれど、要約でもその言葉のすばらしさは十分伝わってくる。

先日独仏ロ、そしてウクライナの4つの国のリーダーが集まって
争いをやめることを話し合って決めた。
というより、ドイツ首相とフランスの大統領がウクライナへ飛んで、
二国間の停戦の約束を執念で取り付けたということだろう。
16時間、ほとんど休まずの話し合いだったということだ。
直前にはアメリカが「武力介入も辞さぬ」と一触即発の態度に出ていたから、
本当はロシア対NATO軍という、大戦争すれすれの危機を回避したことになる。
とくにドイツのメルケルさんは旧東ドイツ出身だから露の怖さもよく知っている。
それだけに危機感はかなりあったはずだし、停戦の合意をまとめるという強い決意には
上のワイツゼッカーの言葉が強く後押ししたに違いない。
国葬の直後でもあり、少なくとも必ず読んでいたと思う。
世界中が殺伐とした空気の中、4つの大国が集まって、
とことん話し合って銃を納める合意をしたのは本当に意味のあることだ。
合意後も予断を許さないけれど、
話し合いで決めたことにこそ、今は大きな意味がある。

すっくと立ち上がって勇ましい言葉を口にするのは簡単なことだ。
しかし争いが起こらぬように骨を折るのは地味で我慢が必要なうえ、本当に難しい。
だから政治家というのは、本当の意味で優秀でなくてはできないのだ。
日本は治安の良さから2020年のオリンピック開催国に選ばれた。
まちがっても「お・も・て・な・し」がウケたからではない。
あと5年という今、ああいうカッコいい発言がふさわしいとは思えない。
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