雲と河川敷

 11, 2015 01:15
河川敷の雲(オイルパステル)
セガレが通う高校の部活の練習場所は、多摩川のグラウンドだ。
そこで週末に試合があり、セガレは「試合には出ない」と聞いたものの、
どうせ多摩川へ行くのだからと、グラウンドへ寄ってみることにした。
当たり前ながら中学とはかなりレベルが違うし、部員も中学のときの何倍もいる。
試合を見ることもせずに裏でトレーニングしている、数十人の面々も部員なのか。
スポーツ推薦で入ってきた専門家の選手もけっこういるそうだし、
ここでレギュラーをとるのはかなり難しいだろうなぁ、
と思いながら、上級生の試合を眺めた。
かつて同じチームだった子どもたちは別々の学校へ進み、
もう近所の見覚えのある顔は、グラウンドにも応援席にもない。
隣に座る人も、どちらのチームの父兄なのかわからないから、
応援もいささかアウェーな気分だ。
試合が終わって引き揚げてきた部員のなかに、セガレの顔を見つけた。
試合には出ていなかったが、ユニフォームを着てベンチ入りしていたのか。

ふたたびチャリにまたがり、どこか近くを描こうと走り出した。
ふと振り返ると、多摩川の土手越しにマンションがあり、
その向こうにセガレの高校の校舎が見える。
この構図は、何年も前に描いたことがあると気がついた。
そのときには、その建物が学校だとはまったく気がつかず、
ましてやセガレが通うことになるとは、思いもしなかったのだ。

なかなか描く場所が決まらず、とうとう丸子橋を渡って川崎側へと廻った。
新鮮味のある良い構図はそこでも見つからなかったが、見上げれば雲のようすがいい。
そこで腰を下ろし、手早く空を描く。
雲が流れて消えてしまったところで、下の河川敷にとりかかる。
河川敷は東京側より全体にせまい。
今まで川の両側で描いてきたけれど、通りかかる人の反応がやや違う。
東京側ではほとんど誰からも声をかけられないけれど、
川崎側では話しかけられたり、挨拶をされたりする。
下町の気さくさや他人への好奇心があって、
ニュースでよく事件の舞台になる土地だとは、昼間はとても思えない。
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Tag:Landscape Paysage 風景画

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