「川岸」

 10, 2015 01:06
川岸
(オイルパステル)
虫除けが見つからずそのまま描きに来たら、
ヤブ蚊にしたたか刺された。
涼しいからと安心していたら、座ってすぐ喰われた。
小さい蚊だったのに、皮膚が波打つほどかゆい。
蚊というのは血を吸っていくのはかまわないが
どうしてかゆみを残してゆくのかと、椎名誠が書いていた。
まったくその通りで、自然界に無駄なものはないというなら、
カユミは何のために置いていくのだろうか。
あまりのかゆさに引き上げようかとも思ったけれど、
風が出てきたらそれっきり刺しに来なくなった。
川岸はずいぶん軟弱な地面なのに、増水時も流されず、
根を張って大きくなった樹木がところどころに生えている。
多摩川の上流から種が流れ着いて自生したものだろう。
浜の砂の一粒ほどの確立で根を張りここまで育った、相当運と生命力の強い樹だ。

向こう岸の川崎側には釣り船やボートがもやってある。
こちら側にはどういうわけか、一隻もない。
こちら側には釣り人が多く、向こう岸には川辺の住人が多い。
向こう岸にも野球、サッカーのグラウンドはあるけれど、こちらのほうがかなり多い。
同じ川の両岸で、人をめぐる風景はずいぶん違っている。
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Tag:Landscape Paysage 風景画

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