舗道2(神宮前)

 04, 2016 12:05
神宮前交差点の舗道
(ガッシュ)

アメリカの大統領選などよその国の話だ。
しかしこの話題は毎度、ある意味日本の両院選挙よりニュースになる。
実際今回の候補者のキャラクターは、見ていておもしろい。
初めてオバマ氏が出てきた時もそうだったけれど、
市民の不満や意思が政治の動きに連動する姿は、日本にはない文化だと思わされる。
日本のデモで、ここのところずっと「民主主義って、なんだ」と叫んでいるが、
ショー化して一見ばかばかしいアメリカ大統領選挙の中に、
その答えは見え隠れしているように思える。

ネット記事で、民主党のサンダース候補が指名されない場合、
支持者はクリントンではなく、共和党のトランプ氏支持に回るのではないか、
と書いているのを読んで、はっとした。
ニュースで見るトランプ氏の暴言と、
アッパー系支持が多い共和党にしては、お世辞にも品があるとは言いがたい風情。
なんでこんな人物が支持されるのだろうと思っていた。
外見を重視するアメリカ人が支持するにしては、髪型からして不思議な容貌だ。
しかし一見正反対の主張に見えるサンダース氏とトランプ氏には、大きな共通点がある。
二人とも市民の強い不満を支持にしていることだ。
最大の不満は、アメリカの途方もない格差社会だ。

トランプ氏は金持ちだ。
それは逆に言えば金融界や戦争屋からの献金を必要せず、
それら業界には危機感が強いという。
そう考えれば、氏に反対する面々の見え方もずいぶん違ってくる。
都市部の低所得者層や学生が支持するサンダース氏はともかく、
共和党のトランプ氏の支持者の身なりがサンダース氏のそれと
あまり変わらないように見えるのがおもしろい。
サンダース氏の支持者が、図書館に行く前に立ち寄ったふうに見えるのに対し、
トランプ氏の支持者は、お気に入りの野球チームの観戦前、という感じだろうか。
どちらもアッパークラスやエリートの支持者が多いとは思えない。
つまり彼らは、既存のDCに対してNOを突きつけた候補者なのだろう。

オバマ氏の後継といわれるクリントン氏はしかし、
新たな戦争に突っ込んでいきそうな気配が濃厚だ。
トランプ氏の場合、過激な言動の割には戦争から遠ざかるように思える。
(鼻っ柱の強いおばさんとどや顔の親父の一騎打ちは、
 さしずめ扇千景 vs 勝新太郎といったところか。)
日本について言えば、「安保のただ乗り」と揶揄することから、
沖縄など、日本の米軍基地を引き上げることも予想されるのだ。
TPPもダメと言っているし、日本にとって良いことも意外に多いような気もするのである。
中国へ出て行ったアメリカ企業の工場に、
米国内へ戻ってアメリカ人を雇うよう説得するのだとも言う。
この親父さん、暴言の隣に意外な正論も言っているのである。

過激さばかりが伝わってくるトランプ氏だけれど、クリントン氏が大統領になるよりも、
意外にも彼のアメリカは、独善ながらもう少し平和な国になるかもしれない。
他人事として言えば、クリントンやクルーズ、
ブッシュ一族だけの大統領選になっていたら、えらくつまらないだけでなく、
世をもっと嫌な空気が覆っていた気がする。
同じ格差社会が問題となっている日本で、
サンダースもトランプも出てこないこの差はどこにあるのだろうと、つくづく思った。
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Tag:風景画 Paysage Landscape

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