所作と卓球台

 19, 2016 16:48
日本の選手が活躍したリオ五輪も残すところあとわずか。
今まで比較的地味な競技と思っていた卓球とバトミントンが
見ていてこんなに面白いのかと、目を開かされた思いだった。
日本の選手が強くなったことがまず大きいのだろう。
卓球の福原愛選手は競技内容も素晴らしかったけれど、
コート上で見せる所作がとても美しいと思ってみていた。
その人があることに反応しての立ち居振る舞い、
つまり所作を見ればどこの国の人かがおおむねわかるという。
我々アジア人にはイギリス人、アメリカ人、フランス人の違いがよくわからない。
同じ白人同士が一見して米英独仏露の別がわかることがとても不思議だ。
(逆に欧米人には日中韓国人の違いがわからないらしい。)
中にはわかる人もいるけれども、
一般的には服のセンスや髪型、もっと簡単には言葉などを聞いての判断さえ結構危うい。
そういう外見に頼らずすぐにわかる人というのは
やはりその人物の所作を見ているのではないだろうか。
その人の母国を思い起こさせる、内側からにじみ出てくるものとは一体何だろうか。
先日師のU氏をたずねたおりにそういう話題に及んだとき、
アメリカ人の所作は「車からの乗り降り」につきるということだった。
自動車とともに発展してきた国民にとってクルマは靴のようなもので
映画などを見ても、もはや乗り降りの動きをまったく意識させない。
そこに米国人ならではの所作を見る。

話を戻して、競技の世界にいるときの福原愛選手には
日本女性特有の所作を見る思いがする。
それが美しく、なぜだかとてもなつかしいのである。
その点、男性はすでに無国籍化している。
ちなみに男女を問わず、メダルを噛むというギャグはたしか
日本人がはじめたんじゃなかったか。
かっこわるいからそろそろやめてほしいけど。。

リオ卓球

ところで今回の五輪の会場で、卓球会場のライティングと
コートである卓球台のデザインがとてもかっこよかった。
ホテルのロビーにでもありそうな、あんな大きな木製の脚のデザインは見たことがない。
値段もかなり高そうに見える。
そう思っていたら、じつは北海道の三英というメーカーが作った日本製なのだそうだ。
そう思って見ればこのデザインは、とても日本らしくも見える。
同社のサイトによれば、デザインはもとソニーの工業デザイナーで澄川伸一氏、
制作した関連会社の工場は北海道の三英TTFという従業員が15人の小さなメーカーで、
特に脚部は反りの少ない集成材を作るために、
柳宗理のバタフライチェアで有名な天童木工が担当したそうだ。
材質においても特徴的なそのX型の台脚は、東日本大震災被災地の木材を使っている。
日本の選手が男女とも活躍したことといい、なんだかいい話だと思う。
ちなみに私が自宅で使っている古いアームチェアも同社(天童木工)製で、
天童木工など知らない道具屋のおじさんから20年前に1500円で買ってきた。
やはりデザインがよかったので買ったものだ。

リオオリンピック卓球台
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