3年間のバカンス

 01, 2016 00:58
多摩川夕景(色鉛筆)
義理の母が回転寿司をごちそうしてくれるというので、
私が家を先に出て順番待ちの番号券をとりに行く。
回転寿司はいつも家族連れで混み合っている、食のディズニーランドだ。
多摩川が目の前なので、待っている間に小さなスケッチブックに色鉛筆で描いた。
今年も今日で夏が終わる。

友人のボリウッドマンが、自分が買い付けてきた映画の公開と
その後のDVD等のパッケージ展開を終え、明日ふたたび元の営業職に就いてアジアへ戻る。
インド中国インドネシアをホームグラウンドとして長年渡り歩いてきたから、
「戻る」と言った方がふさわしいのだろう。
50なかばにしてあっさり再就職、これはこれであっぱれな男だ。

映画好きが気に入った作品の興行権を個人で手に入れて、
日本で劇場公開にこぎつき、やがて大ヒットするといった物語は
これはやっぱり現代のおとぎ話だったに違いない。
それにしても引き際はやけにさっぱりしたものだ。
日本で公開したボリウッド作品で歴代二位の興行成績を収めた後に
「映画というのはほんとに儲からんな」と、おごそかにつぶやいたりする。
物語は現実的に見てもまずは成功と言っていいだろう。
その興行を一度で打ち切ったところに関西人の引き際の鮮やかさがある。
終わってみれば「映画」を売り歩いたこの3年間は、
彼にとっても、御輿を担いだ私にとっても、仕事というよりは休暇だった気がする。
少々長い、昔の少年達の夏休みだった。
J・ヴェルヌの「2年間の休暇(子供向けには「十五少年漂流記」)」ならぬ、
彼の3年間の休暇(バカンス)がこれも今日、終わった。
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