有楽町界隈

 26, 2016 12:36
有楽町界隈(ガッシュ)

年末、おそらく今年最後になる画を描きに、
この日は気分を変えて銀座へ出かけた。
有楽町のガードは煉瓦造りのアーチで新橋から始まって東京駅まで続いている。
煉瓦造りの構造物では日本最長で、
現在も都民最大の交通の足である山手線を支えているこのアーチは
なんと明治時代に造られたものだそうだ。
第二次世界大戦はもちろん、関東大震災を経て現役であることには驚く。
近くの秋葉原には高さ30m近い巨大なアーチがあるけれど、
あちらは戦後に造られたコンクリート製である。
どちらも今、あちらこちらで耐震補強工事が行われている。
ちなみに、煉瓦アーチの外側の歩道部分は
山手線の線路の幅が広くなったときに張り出した部分であると
鉄道ファンのBlogに出ていた。
ちなみに奥に見える高層ビルは、帝国ホテルの「インペリアルタワー」だ。
このあたりは最近になって再開発が進み、目もくらむような高層ビルが建っている。
しかし今も界隈のサラリーマンやOL、観光客に人気があるのは
ここガード下の古くからある赤提灯である。

自分とはめっきり縁の薄くなったこの街のにぎわいは、
最近はどうなっているのだろう。
銀座は意外にも若い人が多く、それもリッチな雰囲気はさほどなくて
街の商店街とそれほど変わらない学生風のカップルだ。
上場企業のみが享受していた景気は、
ここにきて少しでも周囲にこぼれはじめたのだろうか。
新卒の就職状況もよくなってきていると聞く。
でも10年前に置き去りにされた失われた世代は今、どうなったのだろう。

暗くなってきたので切り上げ、すぐ先の日比谷公園にぶらぶらと向かうと
公園内にはドイツ風のクリスマスショップが多数建ち並んでいた。
歩いている人にもドイツ語で話している外国人が多い。
ここで失業者への炊き出しが行われたのは 8年ほど前だったか。
また、先日起こったドイツ本国のトラックテロは、
こういうところへ突っ込んできたのかと思うと、
想像できることはもうなんでも起こるんじゃないかと気が滅入ってくる。
不景気も生きるのにはつらいけれど、
テロや戦争の殺し合いとは比べるべくもない平和な世界だ。
これまで、「IS後の世界」と言われたけれど、
来年以降は「トランプ後の世界」と言われることになるのだろう。
私自身はポピュリズムという言葉を最近まであまり聞いたことがなく、
持っている手元の辞書を調べても出ていない。
Wikipediaによると、
「一般大衆の利益や権利、願望、不安や恐れを利用して、
 大衆の支持のもとに既存の体制側などと対決しようとする政治思想、
 または政治姿勢のこと」とある。
その意味では、先進国の中で日本はほかの国に先んじて
数年前からポピュリズムの先頭を走っていることになるのだろう。
その日本人がほかの国のポピュリズム化を赤提灯の隣で心配するのもおかしな話だ。
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