「春。多摩川」

 27, 2018 00:25
春。多摩川
(ガッシュ)

三日前まで雪が降るほどの寒さだったのが、
この日は花見をするほどの春本番の温かさ。
冬の間、川辺の木々は細い枝をグレーのかすみのようにゆらしていた。
その淡いスクリーンが緑の粉を吹いたように色づいてきた。
冬枯れのスクリーンも悪くないけれど、若葉が茂る前の枝のほのかな色づきは
まるで樹から歓声が聞こえてくるようだ。
春の主役、桜はここでは五分咲きといったところか。
河原は冷えるせいか、都内の公園よりも開花が少し遅い。
多摩川の春の訪れは、桜よりもハマダイコンの白い花を見て実感する。

家族でやってきて、土手を滑る子どもたちも多い。
セガレたちも小さい頃、段ボールを持ってよく土手滑りに来たことを思い出す。
スケッチブックを拡げていると、その子どもたちが集まってのぞきに来る。
小学校の三年生といったあたりだろうか。
ませた女の子の「仕事ですか」の質問に、思わずたじろいでしまう。

少し見えている多摩川の水面に、描いているうちいろいろな色が現れる。
子供の声が跳ね、花が咲き、川に色が現れる。
やっぱり春が来たのだ。
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