内部被曝の危険を訴える肥田舜太郎医師

 13, 2011 22:16
福島原発の事故後今に至る、
なんども聞かされてきた「直ちに健康に影響が出ない」と言っていたことが
すでに影響が出ているという診断をする医師がいる。

福島では原発事故が起こったとき、
「どうして原爆のアーカイブと共に報道しないのか」と言っている人がいて、私も不思議に思っていた。
原発事故が起これば被爆の問題が必ず出る。
原発とは「核発電」であり、爆発は「核爆発」がまず疑われる。
ならば、両者は同列で語られるべきだ。
被害の深刻さ、避難するかしないかはそこの経験からも判断できたはずで、
しかも日本にはNHK、民放にも(毎年8月に放送されてきた)
そのデータや映像ストックが膨大にあるはずだと。

これから時間が経ち、一年後、五年後、十年後、さらに30年後にもしも健康被害が出た時、
私を含め多くのひとが「そのときには国や東電に訴えて・・」と思っているかもしれない。
毎年8月になると広島・長崎の原爆投下の特番が放送され、
同時に原爆の被爆者の訴訟裁判の報道も毎年のようにあったと記憶する。
これは原爆投下後60年以上経っても、補償問題が解決していないことを証明している。

今回の事故で「直接被曝」の被害者が出ていないことから、被曝の悲惨さは今ひとつ伝わってこない。
しかし被曝の最も恐ろしいのは「内部被曝である」と、ある医師が語っておられる。
原爆投下直後に広島で被爆者の治療にあたってこられた肥田舜太郎医師だ。
この肥田医師はすでに94歳になられていて、今まで6000人の原爆症患者を診てこられた。
これまでも被曝の悲惨さと、すべての核を廃棄する必要性を世界中に講演してこられた。
下の街頭講演は肥田医師が94歳の高齢にもかかわらず、
今後発症する福島の被爆者が心配でならず、20分以上立って話しておられる。
(肥田医師のお話は25分ほど)
後半話される事故で避難してきた川内村の女性の話も悲痛で、たいへん心打たれる。
ぜひ、最後までお話を聞いてみてください。



別の最新の講演も「ISANAレポート」として文字でアップされている
大変な労力をかけて文字起こしされているのは後から知る者にとって、とてもありがたい。
こちらも大変読み応えのあるお話だ。

上のレポートを含め、肥田医師のことを知ることになったのは
先日辺見庸の番組の文字起こしをされている「shuueiのメモ」というブログによってである。
個人的な意見はほとんど書かれていない。情報の選択が視点になっている。
毎日更新されて新たな情報がアップされているのもありがたい。
肥田舜太郎今年94歳の肥田舜太郎医師


さらに、2003年の講演がテキスト化されている
今回の福島の事故以前の言葉を今現在読んでも全く時間的な違和感がない。
広島の原爆のことはもちろん、現在も世界中で増え続ける被爆者、
そして福島や東日本全体で心配される低線量被曝、体内被曝についても触れられている。
それは海外では主に原発によって、そして核兵器、核燃料工場付近、
そしてその原料を採掘する鉱山付近でも起こっているということである。
肥田医師によると、アメリカだけで2003年時点で300万人、
世界では1000万人の被爆者がいるということだ。
恐ろしいのは、被曝についてのデータこそ集められているものの、
しっかりした研究は(お金がかかるため)なされておらず、
ましてや日本のTVに出てくる専門家は内部被曝の人体への影響については何も知らない、
医者ではないからだ、医師でも放射線の影響を診断できるのは一人もいない、と言っておられる。
つまり、放射線による障害の治療方法はないということだ。
加えて、身体の異常と放射線との因果関係を証明できることもまた、できないのだという。
今日14日、作業員の方が亡くなった事故に関して「内部被ばくの可能性は低い」ということだが
仮に内部被ばくだったとしても証明は難しいということだ。

肥田医師の言葉は大変に聞き応えがあり、検索すればいくらでも出てくる。
私がこれまで知らなかっただけだ。
小出裕章さんといい、学者、医者としての良心と、意志ある人の話は
たとえ悲観的な結果が予想されようとも安心して聞いていられる。
「本当のことを知らされている」と思うから、そして、言葉に真に慈愛があるからだと思う。
政府はどうも思惑があったらしいが、マスコミが「不安になるから知らせない」というのは
いったい彼らはどこで間違ったのだろうか。

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Tag:東日本大震災 肥田舜太郎

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